閉鎖的なAppleが閉鎖的なFlashを追い出したことで切り開かれた「自由」への道
前回書いた
なぜどの企業もWintelの壁が崩せなかったか。をApple iPhone/iPadに見る。
http://bobcoffee.hatenadiary.com/entry/2013/10/17/123843
の中に書いた
>ソフト面の利便性で
の部分は何もハードの部分の問題点を隠すという事だけの話ではない。
AppleがiPhone/iPadではFLASHやSilverlightといったウェブ用プラグインでは無く、
オープンなHTML5を採用したのもソフト面の利便性を最大化する為の結果だろう。
もしFLASHをAndroidよりも先んじて対応していたなら
Androidに付け入る隙をほとんど与えずに済むにも関わらずである。
FLASHやSilverlightはAdobeやマイクロソフトといった特定企業に
開発が依存されてしまう為、
パソコン向けのOSにしか対応していなかったり、
x86以外のCPUはサポートが遅れたり、サポートしなかったり
とパソコンにおいてシェアの多かった
Windows+x86向けの開発が優先されていた歴史があった。
外部のしかも単一企業にWEBの基本部分を握られる事によって
製品開発が振り回される事がないようにという考え方からだろう。
実はこれもWintelの寡占状態を長年に渡って許してきた一つの理由でもある。
既にシェアを取った規格に
ハードもソフトもサポートが割かれる為より一層、
Wintel体制から抜け出す為に
外付けによるハード的サポートを切り、
リッチコンテンツの環境は
オープンな規格であるHTML5の採用と
Flashのような単一企業に開発体制を依存する
インフラの排除であった。
しかし
このオープンなHTML5をリッチコンテンツの環境に持って来た事で
オープンでありながら後発であるが為に
FLASHやSilverlightのサポートが遅れる可能性が高い物であっても
Appleが普及させてつつある
オープンなHTML5をサポート出来さえすれば
互角に戦える可能性がある「自由」への道がここに生まれたともいえる。
もしかしてAndroidにAppleが塩を送った格好になっているのかもしれない。
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こちらは2010年6月25日に書いたものを再掲載したものです。
これを書いて現在までにTizen、ForeFoxOS、ChromeOSなど
無数のOSを搭載した端末が商業的に市場に投入されていることを
考えるとこの時に書いたことは間違っていなかったようだ。
閉鎖的なAppleが閉鎖的なFlashを追い出してことで切り開かれた「自由」への道 - bobcoffeeがあまりにも酷すぎる件について
http://d.hatena.ne.jp/bobcoffee/20100625/p2
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