災害時の通信について考える。
昨日のIngressイベントにて、格安SIM回線を使用していた人々が通信できなくなるという事態に陥ったとの情報を頂く。非日常的な状況ではあるけど、災害時などにおいては同様の事態になる可能性も否定はできない。ガラケーなどで3大キャリア回線を携帯しておくことは必要かも。
— 中尾慎吾 (@Shingo_Nakao) March 29, 2015
という話をTwitterで見かけたので
災害時の通信環境について考えてみたいと思います。
固定回線について
公衆交換電話網 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E8%A1%86%E4%BA%A4%E6%8F%9B%E9%9B%BB%E8%A9%B1%E7%B6%B2
デジタル化時代の電話網
加入者線・群局 (GC : Group Unit Center) ・中継局 (ZC : Zone Center) 54局・中継局を管理する特定中継局 (SZC : Special Zone Center) 7局の2階位であった。
他事業者網との相互接続機能も実現された。また、課金側の事業者の交換機が相手先の交換機と通信し課金単位を決められるようになったため、携帯電話などで事業者別の課金単位の設定が可能となり、着信者課金などのサービスの柔軟性が向上した。
ADSLの局内端末装置はGC局に置かれる。
1.中継局を管理する特定中継局 (SZC : Special Zone Center) 7局
2.中継局 (ZC : Zone Center) 54局
3.加入者線・群局 (GC : Group Unit Center)
-固定回線によるデータ通信に関しては
ADSLの場合では
加入者線(ADSL)-局舎
光回線だと
加入者線(光回線)-局舎
という末端の部分が問題となりやすい。
停電状態であれば家庭内にあるルーターに
電気が通ってないので通信不可となる。
(メタル回線の場合は電話回線に電気が流れているので対応機器であれば通話が可能)
光回線を使うひかり電話の場合は
ルーターにバッテリーを積むことで3時間ほど待ち受けが可能ですが
大災害というより台風などで一時的に停電になる場合を考えての対策でしょう。
ひかり電話停電対応機器について|ひかり電話(光IP電話)|フレッツ光公式|NTT東日本|おトクな光IP電話サービスなら「ひかり電話」
https://flets.com/hikaridenwa/subscription/teiden.html
また地域の停電が数日に渡る場合
基地局のバックアップ電源が7時間-10時間ともいわれているので
長期停電が考えられる地域ではインフラの被害の少ない地域にが求められる。
第1回 大規模災害と通信ネットワーク | 広報宣伝活動 | 企業情報 | NTT東日本
https://www.ntt-east.co.jp/universal/web1-2.html
東日本大震災における復旧活動の軌跡
http://www.ntt-east.co.jp/info/detail/pdf/shinsai_fukkyu.pdf
-無線について
移動体通信
「3.11」で強化、携帯電話キャリアーの停電・節電対策 [前編]24時間稼働基地局を全国に配置、電源車で有事に備える - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)
http://wirelesswire.jp/special/201107/01/article/1.html
KDDI、災害時の長期停電対策を2100基地局に実施……トライブリッド基地局やバッテリー24時間化 | RBB TODAY
http://www.rbbtoday.com/article/2013/03/29/105470.html
基地局予備電源の76時間化 - KONURE
http://www.konure.com/it/2015/03/disaster-management-of-mobile-network.html
ネットワークセンター24-48時間
基地局 3時間 24時間 76時間
WiMAXには電話の機能がなく非常用電源の設置が義務付けられていないので
防災の面で考えた場合Wimaxはオススメできない。
LTEとWiMAXの5つの比較ポイント | 窓の外には何がある
http://www.takeru-tanaka.com/archives/469
災害時でもネットが使える!?モバイルルーター提供各社の取組み内容 | モバイルWi-Fiルーター比較どっとねっと
http://xn--wi-fi-ym4d6gzexgrdf8rb0102sfk9d.net/post-951
WiMAX PC-Webzine
http://www.pc-webzine.com/modules/bulletin2/index.php?page=article&storyid=261&is=201105
Wimax2+の場合、無線ルーターによって
au回線に対応したものもあるので対応したものを契約すれば
au回線で凌ぐことも可能になる。
-高密度の避難所での通信環境を考えた場合
無線ルーターのチャネル数の関係で
2.4GHzで3台
5GHzで9台
が100m範囲の限界だと考えると明らかに足りなくなると思われるので
Wifi 無線ルーターの場合は注意が必要だろう。
無線LAN - 802.11b/11a/11g/11n
http://www.infraexpert.com/study/wireless2.html
802.11acとは
http://www.infraexpert.com/study/wireless49.html
「5GHz帯無線LANルータ」導入のススメ:第1回 無線LANのもう1つのスペック──「5GHz帯」のメリットを改めて考察 (1/2) - ITmedia PC USER
http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1108/29/news049.html
無線LANのチャンネル干渉 - パソコントラブルと自己解決
http://pctrouble.lessismore.cc/network/wirelesslan_channel.html
無線LANよろず講座|無線LANのチャンネルの割り当て方
http://musenlan.biz/blog/522/
追記
Bluetooth(2.4GHz)=IEEE802.11bと同時に使うと混線する。
Wifi(無線LAN)の約半分の消費電力
チャネル数 79または40(4.0LEモード)
Class1 100m
Class2 10m
Class3 1m
スマホなどに搭載されているBluetoothは
大半がClass2=最大10メートル程度
wifiルーターはBluetooth対応がオススメ。
東日本大震災の証言では
PHSやイー・モバイル、Wimaxなど
利用者の少ない通信の方が繋がりやすかったとの話もあるが
それは発生直後の短期的な話だと思われるので
避難所というような環境であれば
組織が大きくサポートの人員の割ける体勢のキャリアの方が有利だろう。
防災の観点からは通話のための回線で考えれば
現状ではauかドコモを選んだ方がいいと思われる。
参考資料
http://www.soumu.go.jp/main_content/000136962.pdf
第75回 「災害と電話」の話(3): IPよもやま話 : 株式会社 日立システムズネットワークス
http://www.hitachi-systems-ns.co.jp/column/75.html
では最終的にどういう構成が
個人の利用に関して防災を意識した通信環境かと考えると
-auのガラケー
-ドコモMVNOSIM
ぷららモバイルLTE 定額無制限プラン(音声通話プラス)|ぷらら
http://www.plala.or.jp/select/lte/voice/
-au4GLTE対応Wimax2+ルーター
5つのおすすめポイント|UQ WiMAX|超高速モバイルインターネットWiMAX2+
http://www.uqwimax.jp/lp/wimax2_point/
-災害伝言ダイヤル
-SMS(ショートメール)
-LINE
-2ちゃんねる
ここらへんをうまく組み合わせて使うことが
現実的な防災を意識した通信だと思います。
短期的停電程度で済まない地域の場合は
インフラに影響を受けてない地域への避難が必要だと思うので
固定回線だけに頼った通信環境は連絡が取れない恐れもあり
無線通信環境は最低でも1回線程度は持っていたほうがよいでしょう。